肉離れ
こんなお悩みはありませんか?
サッカーや野球、テニスなどの走るスポーツで、ダッシュ中に太もも(ハムストリングス)やふくらはぎに歩けないほどの激痛が走ることがあります。
患部に対しての鋭い痛みと腫れが特徴のため、日常生活や仕事、運動が困難になる場合があります。特に歩行関連は大変です。
肉離れを起こすと一時的に筋力や柔軟性が低下するため、運動をしている方はパフォーマンス力が落ちる傾向にあります。
肉離れは大腿部やふくらはぎに好発しがちですが、一度ケガをすると再発する可能性があり、それに悩まれる方が多いです。
肉離れは足のケガにあたります。こむら返りであれば、通常1週間程度で軽減されることが多いですが、肉離れはなかなか回復が遅いと経験されたことがある方も多いのではないでしょうか。
肉離れで知っておくべきこと
肉離れとは、筋肉の一部が急激な収縮や引き延ばしによって損傷し、筋繊維が部分的に断裂することです。よく起こる部位は太ももやふくらはぎで、急な動作や激しい動作時に発生しやすいです。
肉離れの主な原因は、筋肉に過度の負荷やストレスがかかり、筋繊維が損傷することです。具体的には、ダッシュやジャンプ、方向転換などで起こりやすいです。短距離走やサッカー、バスケットボールなどでは、急に走り出したり方向を変えたりすることで、筋肉が急激に収縮したり引き延ばされたりするため、損傷が発生します。また、ストップなどで筋肉が急に動きを制限しようとする時にも過度な負担がかかることがあります。
症状の現れ方は?
肉離れが起こる瞬間には、突然急激な鋭い痛みが走ることが多いです。この痛みは、筋繊維が急に引き裂かれることによって生じます。その後、損傷した筋肉の周辺に炎症が起こり、腫れが生じることがあります。
損傷の程度によっては、数時間から数日続くことがあります。筋肉の繊維や血管が損傷すると、血液が周囲に漏れ出し、内出血(青あざ)が見られることがあります。これにより、皮膚が青紫色や赤色に変色することがあります。
その他、筋肉の硬直感が発生し、損傷部位にしこりのような感触が生じることがあり、筋力が低下して力を入れても十分に動かせなくなることがあります。重度の肉離れでは、力が入らなくなることがあります。
その他の原因は?
肉離れの他の原因としては、間違った動きやフォームがあります。スポーツや運動時に適切でないフォームで動作を行うと、特定の筋肉に過度の負担がかかり、肉離れのリスクが高まります。
また、運動後のウォームダウン不足も挙げられます。運動後に筋肉をしっかりとほぐしていないと、筋肉が硬くなりやすく、次回の運動時に肉離れを起こすリスクが高くなるため、クールダウンやストレッチが重要です。
栄養不足も肉離れを引き起こす原因となります。筋肉の健康には十分なたんぱく質やミネラル、ビタミンが必要です。特にカルシウムやマグネシウムは筋収縮に関わるため、不足すると筋肉が適切に機能せず、損傷しやすくなります。
肉離れを放置するとどうなる?
肉離れを放置すると、以下の主な問題が発生する可能性があります。
1つ目は「痛みの持続」です。急性期の痛みが引いたとしても、損傷した筋肉が完全に回復しないまま放置すると、筋肉内の結合組織が硬くなったり、癒着が起きたりして、慢性的な痛みや不快感が残ることがあります。
2つ目は「可動域」の低下です。肉離れを放置すると、損傷部位が硬くなり、筋肉の柔軟性が失われることがあります。これにより、患部を動かしにくくなったり、可動域が狭くなったりするリスクがあります。筋肉の柔軟性が低下すると、その周囲の関節や筋肉にも影響を与えることがあり、膝や股関節の動きが制限されることがあります。
当院の施術方法について
当院での施術方法として、肉離れを起こした直後の急性期の場合は、安静、冷却、圧迫、挙上を基本とした「RICE処置」を行います。手技も行いますが、筋肉に炎症が起きている場合、患部への直接的な施術はあまり好ましくありません。その場合は、超音波を用いた施術を行います。
超音波は、振動と温熱を同時に与えることができます。筋肉内部を温めることで血流を改善し、損傷した筋繊維の修復を促します。これにより、炎症を抑え、回復が早まることが見込まれます。
温熱療法も行いますが、急性期を過ぎた後が対象となります。温熱療法を使用し、筋肉を温め血流を促進します。これにより、筋肉の柔軟性が増し、硬直を防ぐことができます。
改善していく上でのポイント
接骨院での施術は大切ですが、自身でのセルフケアも重要です。肉離れをした2~3日以内は、先ほど挙げたRICE処置を行ってください。
一番重要なのは冷却です。これが炎症や強い痛みを早期に軽減するのに非常に有効です。15~20分を目安に氷嚢や冷却シートを使い、1日数回行いましょう。
痛みが少し引いたら、ストレッチを患部に行いましょう。しこりや硬直が起こる場合が多いため、緩和と予防を含めて柔軟性を取り戻す行動をしましょう。
ストレッチ後は十分な睡眠をとることを意識してみてください。筋肉の修復は睡眠中に進むため、7~9時間の質の高い睡眠を心掛けましょう。